令和2年9月市会本会議代表質疑:くぼたまさき議員

2021年1月14日  

くぼたまさき議員

    1 インフルエンザと新型コロナウイルスの同時流行に備えた新たな体制整備について
    2 新型コロナウイルス感染症に関連する人権問題について
    3 コロナ禍における災害時の避難所体制について【要望】
    4 地域自治の推進と町内会の負担軽減への取組みについて
    5 GIGAスクール構想とICTを活用した学習活動について
    6 学童クラブ事業について【要望】

    くぼたまさき議員 くぼたまさきです。日本維新の会市会議員団を代表して宇佐美賢一議員と共に質問させていただきます。 質問に先立ちまして,この度の新型コロナウイルス感染症においてお亡くなりになられた方々に心から御冥福をお祈りするとともに,今なお治療中の方々の一日も早い御回復を祈念いたします。また,危険と隣合せで懸命に御対応いただいている医療従事者の方々,さらには新型コロナウイルス感染症への対応を行っていただいている全ての皆様に心より感謝を申し上げ,質問に入らせていただきたいと思います。まず初めに,新型コロナウイルス感染症について2点御質問させていただきます。1点目は,インフルエンザと新型コロナウイルスの同時流行に備えた新たな体制整備について質問させていただきます。今年は年初より新型コロナウイルス感染症により,本市においても様々な影響が出ております。また,第3波などの懸念もある中,この秋冬においてはインフルエンザ流行との関連により検査数が増加し,医療体制がひっ迫するなど,様々な課題についても心配しております。2013年から2016年での季節性インフルエンザの検査件数は2,000万から3,000万件であったことも踏まえ,多数の発熱患者などの診療,検査に対応できるよう体制整備が急務であると言われております。国からは,発熱があった場合に直接身近な医療機関に電話相談をして,地域の診察・検査医療機関を受診する仕組みに変えると示され,10月中を目途に体制整備を完了することとあります。本市としては,国の方針に先立ち,地域医療機関との連携なども取り組んできておりましたが,現状では,市内において行政検査の委託契約を締結した医療機関は一部であり,インフルエンザ流行に備えて,発熱などの症状のある多数の患者に対して,適切に相談,診療,検査を提供する体制を更に整備する必要があります。ただ,まちの地域のクリニックなどであれば人材やスペースに限りもあり,発熱などの患者からの電話対応や,発熱患者と別症状の患者を分けるスペースの工夫など多くの苦労が容易に想像できます。また,行政検査の委託契約をしていない医療機関に相談の電話が入った場合の 対象医療機関の紹介においても,どこを紹介するのか,そもそも対象医療機関の情報管理をどうするのか,問題は山積しており,体制整備は待ったなしの状態です。市民が安心して暮らせる環境整備に迅速に取り組まなければなりません。本市としてまだ方針も決め切れてないようであれば,市民の安心をどうやって守るのか疑問にもなります。医師会,府としっかり連携を取りながら進めていただきたいと思いますが,本市としてどのように体制づくりを進めていくのか,そして今後の取組方針について市長の御見解をお答えください。2点目ですが,新型コロナウイルス感染症に関連する人権問題について質問いたします。全国的に新型コロナウイルスに感染した方々への差別や中傷などが後を絶ちません。本市においては,門川市長を先頭に不当な差別や偏見などを防止するための取組を進めていただき,メッセージの発信や啓発ポスターの作成など取り組んでいただきました。それでも,本市においては新型コロナウイルス感染症に関して市内の大学や病院などで差別や中傷被害が起きているとの報道も実際にありました。先月に発表された文部科学省の緊急メッセージには,新型コロナウイルスには誰もが感染する可能性があります。感染を責める雰囲気が広がると,医療機関での受診が遅れたり,感染を隠したりすることにもつながりかねず,結局は地域での感染拡大にもつながり得ます。その点からも差別などを防ぐことは必要なことです。身の回りに差別等につながる発言や行動があったときには,それに同調せずに,そんなことはやめようと声を上げていただきたい。人々の優しさはウイルスとの戦いの強い武器になります,とあります。他の自治体では,新型コロナウイルス感染症の感染拡大を防止するため,不当な差別的取扱いの禁止等の条項も設けたうえで,市,事業者及び市民の責務などを定めた条例制定の動きがあります。本市においても,様々な取組の必要性と実施を検討しながら,人権侵害に対する対策と共に新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止に向けた全庁的な取組の更なる推進が 必要だと思っておりますが,本市の人権問題に対するこれまでの取組の振返りと,今後の更なる取組について市長の御見解をお伺いいたします。また,コロナ禍における災害時の避難所体制について少し要望しておきます。これまで,本市における避難所では充足率が課題の一つではありましたが,各学校の教室開放などの取組により,充足率は本市全域で180パーセントに向上し,十分な受入れ態勢を確保することができました。ただ,各学校の指定避難所については,以前より受入人数が増える可能性が高まるため,今まで以上に混乱を防ぐ準備を進めていかなければなりません。このコロナ禍において,避難所でクラスターの発生などを起こさないための感染防止対策についても,更なる対策強化が必要ではないかと思います。市民の安心安全を守るための避難所体制の更なる準備と感染防止対策を推進していただきますように要望しておきます。次に,地域自治の推進と町内会の負担軽減への取組について1点御質問させていただきます。昨今では,地域において町内会の加入率も減少傾向にある中,様々な事業を担う人材が不足しており,特定の個人に偏り,個人の負担が増えているという声を聞いております。本市としては,町内会を含む地域の負担軽減を考え取り組んでいかなければいけないのではないでしょうか。もちろん地域も率先して汗をかく努力も必要です。近隣の長岡京市においては,市内にあるマンションの住民で構成された自治会が,率先してLINEを活用した回覧板の取組などもスタートさせています。本市においては,9月より地域活動へのICT導入サポートを実施しておりますが,形骸化することがないようにしっかりと連携いただき,地域へのサポートを推進していきたいと思っております。また,回覧板ならではの良さがあることも理解はしておりますが,町内会の方々からは,配布・回覧物が非常に多いとの声も聞いておりますし,私自身もそう感じる部分もあります。広報物の配布・回覧物を減らすこともできて,町内会などの負担軽減にもつながるよう,本市において,地域活動へのICT導入を積極的に推進していただくことが必要と考えます。市長の御見解をお伺いいたします。また,行政側においても,配布・回覧物の専用データベース等を作成し,地域への配布・回覧物についてそこにアップロードする仕組みを構築し,市民がデータベースにアクセスすれば回覧物などいつでも閲覧できる。そのようなICTの活用を本市側としても推進していくべきだと思いますが,いかがでしょうか。行政は縦割りでそれぞれの仕事をこなすため,それぞれが町内会にお願いをしていくわけではありますが,受け手はだいたい一人の場合が多いです。これが疲弊の要因でもあります。市民の立場,目線に立って府市協調で市民・町内会との関わり方を整理されてはいかがでしょうか。市長いかがですか。また,2年に一度,自治会,町内会アンケートを実施していただいておりますが,前回,平成30年度のアンケートにおいては,回答率が51.6パーセントであり,全体把握には足らない結果ではないかと思っております。もちろん強制力のあるアンケートではありませんが,せっかく実施するのであれば,形骸化すること がないよう実施,そして回収方法などを改めて検討したうえで実施していただきたいと思いますので,要望しておきます。次にGIGAスクール構想とICTを活用した学習活動について御質問させていただきます。市立小・中学校では,一人1台のタブレット整備を今年度に完了し,来年度からの本格運用に向け,まさに環境整備や運用の確立などを進めている段階と伺っております。GIGAスクール構想は,これからのライフスタイルや社会構造の変化に対応できる力を子供たちに培うため,その前提となる一人1台端末や高速大容量の校内LANの整備を行うものです。令和2年度の小学校から順次実施される新学習指導要領においても,コンピューターなどのICT環境の活用を通して,情報を収集し,整理し,発信する情報活用能力を話す,聞くなどの言語能力と同様に,学習の基盤となる資質・能力と位置付けるとともに,こうした能力を高めるために,学校のICT環境整備とICTを活用した学習活動の充実について明記されています。まさに,ハードウエアの整備と共に,ICTを活用した学習活動に対応できるようにしっかりとソフト面も含めた整備についても求められています。ただ,国が想定している使い道だけにとどまらず,本市として必要に応じて応用的な利活用も検討していくべきだと思います。こうした中,ICTを活用した学習活動の活用事例の一例として,コロナ禍で校外学習の機会が減っている中,先月に福岡県のある中学校で,南極の昭和基地とオンラインでつなぎ,現地から隊員自身が南極での生活や実験の様子を紹介する報道がありました。従来でも,こうしたはるか遠方と教室を結ぶ授業を行うことは,不可能ではなくとも,高額な経費や大変な準備を必要としてき ましたが,近年の急速なICT技術の進展,また一人1台端末の実現など,技術的なハードルは格段に低くなっていると感じます。新型コロナウイルス感染症対策の一環として,臨時休校時などにおいても,学びを継続させるためにGIGAスクール構想が本年度中に前倒しとなりましたが,このGIGAは,Global and Innovation Gateway for Allであり,子供たちが全世界的な視点を体感・体得するためのツールとするとともに,教育のイノベーションとなることが期待されております。こうした中,感染症対策としての緊急時の活用と共に,GIGAスクール構想実現後の平常時の活用の在り方,ICTを活用した新たな学びの取組について,教育長の所 見をお尋ねいたします。あわせて,こうしたICTの進展は,特に困りや課題を抱える子供の教育の充実につながるべきであり,これまでのオンライン授業などのノウハウをいかして,長期の病気療養や不登校傾向の子供などへの支援も引き続き推進されますよう要望いたします。 最後に,学童クラブ事業につきまして1点要望させていただきます。近年,共働きの増加に伴い学童保育 の需要が増え,ますます学童クラブの必要性が高まってきているように感じております。その中において,本市の学童クラブ事業は公設,民設にかかわらず民間委託により運営されているほか,私の地元である伏見区の藤森学区のように,市の補助金が充てられているいわゆる地域学童というものがあります。地域学童は,開所時間など地域に応じた運営ができる一方,課税状況に応じて11階層に区分設定された料金設定がなく,利用料金に他のエリアと差異が生じています。藤森学区についても,地域から課題の声が出ており,要望書が提出されたと聞いております。そもそも地域によっては学区内に学童クラブが全くない地域もあります。本来は,どの地域においても平等にサービスを受けられる環境を整備する必要があると思います。地域間での料金格差の是正や学童クラブ事業の未設置学区の解消に是非取り組んでいただき,公平な格差のない施策を講じていただくとともに,様々な課題があるかとは思われますが,本市と地域とが共に協力し合いながら,この学童クラブ事業の更なる発展に取り組んでいただくことを強く要望いたしまして私の質問を終わらせていただきます。御清聴誠にありがとうございました。

    市長(門川大作)くぼたまさき議員の御質問にお答えいたします。インフルエンザと新型コロナウイルスの同時流行に備えた体制の確立についてでございます。これから秋から冬にかけては,インフルエンザをはじめとする呼吸器に関係する感染症の流行期であり,発熱やせきといった,新型コロナウイルス感染症と同様の症状がある方の急増に備えるため,地域の身近な医療機関において相談を受け,診療,PCR検査等に対応できる体制の確立をしていくことが極めて重要であります。本市では,全国初めて昨年12月に合築いたしました市の衛生環境研究所と府の保健環境研究所との強みをいかした検査の実施や民間の検査機関の活用といった保健所による検査体制の強化に加えまして,京都府及び京都府医師会と連携したドライブスルー方式によるPCR検査センターの開設,また唾液による検査が可能な協力医療機関の拡充に取り組んできており,また9月末時点で,市内を中心に府内408箇所の地域に根差した身近な医療機関で,保健所を通すことなく診療,PCR検査が受けられる仕組みを構築しております。また,京都府及び医師会と更に協議を進めまして,10月中には,発熱等のときに受診相談の流れや診療,検査 ができる医療機関の紹介を行う新たな仕組みを構築してまいります。さらに,医療機関が新たな受診体制を整えていただくために,動線確保といった医療機関における感染防御措置に対する国の助成制度も活用しつつ,診療,検査が可能な医療機関の更なる強化,拡充に精力的に取り組み,今後の感染拡大に備えた体制を更に作りまして,インフルエンザの流行期においても,市民の皆様の命,健康,暮らしをしっかりと守ってまいります。以下,副市長及び関係理事者が御答弁申し上げます。
    副市長(村上圭子)私から2点お答えいたします。 まず,新型コロナウイルス感染症に関連する人権問題についてでございます。市民及び事業者の皆様が,様々な現場で,厳しい状況の中,感染拡大の防止に尽力いただいていること,また,多くの方が思いやりの心を持って行動いただいていることに感謝申し上げます。一方で,未知のウイルスへの不安から,感染された方,医療や福祉に携わる方,さらにはその家族や関係者に対する偏見や誹謗中傷,また,社会機能を維持する業務に従事する方への心ない言動などが生じております。このような偏見や差別は,人々の心を傷付け,苦しめるもので,決してあってはならないものです。また,感染の事実を隠すことにもつながり,更なる感染拡大を招くことにもなりかねません。本市では,これまでから,感染防止を呼び掛ける中での啓発に加え,ポスター「頑張ろう,人間。守ろう,人権。」を作成し,市バス・地下鉄,学校等へ掲示したほか,全国の 首長等と連携した「STOP!コロナ差別」キャンペーンにおける市長メッセージ動画の発信など,正しい情報に基づいた行動を広く呼び掛けてまいりました。今後さらに,インターネット上の差別的な書込み等にも対応するため,京都府と連携し,法務局への削除要請に取り組むとともに,広報物やイベント等,あらゆ る機会を捉え,市民の皆様が感染症を正しく理解し,互いを思いやり,支え合いながら共に乗り越えていこうという気運が高まるよう,適切な情報提供と広報啓発の取組をしっかりと進めてまいります。次に,地域活動へのICT導入についてでございます。地域コミュニティの中心となってきた自治会,町内会では,その多くが高齢化や担い手不足の課題を抱えながら,新型コロナウイルスの影響下でも,大切な 地域のつながりを守るため懸命に活動されておられます。お尋ねのICTの導入支援については,自治会, 町内会の事務負担軽減や若い方々の参加促進に有効であることから,地域コミュニティ活性化推進審議会で,ICTを活用した事業等について議論を進めており,ウィズコロナ社会においても,非接触で感染予防 を講じながらコミュニケーションを図ることができ,地域活動に新たな展望を切りひらく大変有効な方法であることから,7月に導入支援のための補正予算を計上したところです。今月には,アプリやSNSの導入 マニュアルを配信し出前研修を開始してまいります。また,これまでから,本市ホームページにおいて市民しんぶん等の印刷物をデジタルブックとして掲載するなど,行政情報の発信においても電子化に取り組んでおり,これらの取組と連携させながら,地域活動へのICT導入を更に促進してまいります。現在進めている地域コミュニティ活性化推進計画の改定に当たりましても,議論を深め,様々な取組により,自治会,町内会活動への参加促進や負担軽減などの課題解決を図りながら,地域コミュニティの更なる活性化を推進してまいります。以上でございます。
    教育長(在田正秀)ICTを活用した学習活動についてでございます。本市では,国のGIGAスクール構想に基づきまして,高速大容量の校内ネットワークの全校整備や,児童生徒一人1台パソコン端末配備等の環境整備を今年度中に完成させるべく,現在鋭意取り組んでおります。そうした中,夏季休業明け以降,新型コロナ対策による学級閉鎖等に際しましては,7月に補正予算を議決いただき緊急調達いたしましたパソコン端末を積極的に活用し,授業の同時配信によるリモート学習や学習課題の配信等による学びの保障を進めております。もとより,こうした緊急時の対応だけでなく,一人1台パソコン端末の環境を生かし,平常時の学習活動の充実につなげることが重要であり,現在,約30校をモデル校として一斉授業や協働学習,また,補習や家庭学習など日々の様々な場面で,AIドリルや学習支援ソフト等の新たな教育コンテンツの効果的な活用について実践と検証を進めているところでございます。今後,その成果を研修等を通して全ての学校で共有し,実践につなげてまいります。また,姉妹都市の子供たちとの交流やネイティブの英語に触れる体験など,ICTならではの教育実践の創出に向け,活用を進めてまいります。引き続き,一人1台パ ソコン端末の整備を契機に,一人一人の子供たちの状況に応じた学びのより一層の充実に向け,取り組んでまいります。以上でございます。