令和3年9月市会本会議代表質問:宇佐美賢一

2021年12月27日  

1 長年にわたる京都市一般会計の収支不足と市長の姿勢について

2 事業の見直しにあたっての市長の姿勢について

3 公園の運営・活用について

4 危機的財政状況の中、全国から多くの方がお越しになる寺社への協力要請について

宇佐美賢一議員  左京区選出の宇佐美賢一です。日本維新の会市議団を代表し,同僚の菅谷浩平議員と共に門川市長へ質問いたします。 まず,新型コロナウイルス感染症によって事業活動,御家庭,また,学校などでの日々の暮らしに引き続 き大きな影響が続いています。お亡くなりになられた方に哀悼の意を表しますとともに,療養中の皆様にお 見舞い申し上げます。また,医療従事者をはじめとするエッセンシャルワーカーの皆様に感謝を申し上げま す。日本維新の会としては,安心な京都の暮らしを支えるために,医療体制の充実,御希望者へのワクチン接種の推進はもちろん,飲み薬などのお薬を市民の皆様の身近に速やかに配備できるよう国と地方が連携して推進に努めてまいります。さて,1番目に長年にわたる京都市一般会計の収支不足と市長の姿勢について質問します。私が議員を目指した理由の一つが京都市の財政問題です。京都市の一般会計の実態の収支が毎年100億円規模で合っていないと主張してきましたが,今まで京都市が市民へ発表してきた資料は実態が判然としないものでした。今回,京都市の決算資料で分かりやすく伝わるようにとマイナス172億円という数字が全面に出され,市民の皆様に激震が走りました。しかし,実はその資料にはまだカウントされていない数値がありました。将来の借金返済のために積み立てたお金を取り崩して帳尻を合わせる手法が,禁じ手だと昨今非難されていますが, それ以前は借金返済用に国から交付税措置された額の一部をそもそも積み立てず,毎年の予算で消費し,帳尻を合わせていました。これについては10年ほど前に,決算資料の細かい数値を計算し,おかしいと分かり当局に確認,その事実が判明。ちゃんと積み立てるべしと主張してきました。しかし,市は事実を認める一 方で,後でちゃんと積み立てるから大丈夫ですと長年強弁してきました。なお,今現在は,そういった操作 はなくなりました。ちゃんとした数値を市民にお示ししないと,改革のスタートラインに立てない。その隠れている金額も収支不足としてしっかり公表すべきと,私は総務消防委員会で指摘をし,資料を要求。この度公開されました。(パネルを示す)例えば,平成19年の桝本市政では決算発表数値は4億円の黒字,今回の資料ではマイナス164億円,実に168億円も開きがあります。市長,この数字,誰も市民は認識できていな いですよ。なぜ今までこういったはっきりした形で市民へ公表してこなかったのですか。その結果,市民へ 財政の破滅的状況が浸透せず,財政健全化が後れたのではないですか。その予算を提案した歴代市長や市の幹部職員に大きな責任があることはもちろんですが,その予算を結局は追認し,予算案を可決し続けてきた議会にも責任があると思います。京都市の財政は,この20年をとってみても,今まで何とかなってきたので はなく,一度も帳尻が合っていなかったことを市民に伝えることが本当の意味での京都市再生のスタートになると思います。まずは,なぜ公開してこなかったのかの理由を含め,今般の財政状況に至った市長の反省と謝罪を求めますが,市長自らお答えください。また,平成14年以降のこの収支不足推移を市民しんぶんで 速やかに周知を求めますが,併せて答弁ください。 また,この財政状況の中,平成26年から6年連続で門川市長は自らと市会議員の期末手当,いわゆるボーナスアップの議案を提案,賛成多数で可決されてきました。我々維新は,会派結成から一貫してツケの先送りの財政状況ではボーナスアップの機にあらずと反対してきました。この資料でも分かるように,門川市政は,一時は財政が好転の兆しが見えていました。しかし,健全になったとまでは言えず,さらに,平成28年から再び財政数値が悪化。台風災害やコロナが近年続いたと言うかもしれませんが,財政が健全で予備的な基金があれば,ある程度は突発事態に対処できたはずです。ちなみに,大阪市では我が日本維新の会代表でもある松井市長は,コロナ禍で約60億円を掛けて小学校と中学校の給食費を無料とし,働く子育て世代を助けています。維新が財政立て直しを断行したから,今,財政出動できているのです。市長と市会議員のボーナスアップ議案を出したことに表れているように,危機的財政への認識の希薄化,過信,慢心があったのではないですか。それが市民や職員に伝わってしまい,財政の緩みを招き,今回の状況につながったのではないでしょうか。ちなみに,市長はこの2月市会で自らの報酬とボーナスを従来の2割カットから3割カットに減額されました。ボーナスアップの議案を出した当時を振り返り,門川市長はその判断について今どう思われますか。適切だったと言われますか。お答えください。 さらに,このコロナ禍の厳しいときに財政再建という一方で,大規模工事の契約は凍結せずにさっさと済ませる。契約した後で,お金がないと様々な市民負担を求める。市民から批判されても仕方ありません。何を今さら,それが市民の率直な感想ですよ。この際,累計で1億円を超える市長退職金は,減額なり辞退することを進言します。市長自らの答弁を求めます。退職金については,もうこれ以上職員に答弁させるべきではありません。いかがですか。 次に,事業の見直しに当たっての市長の姿勢についてです。今回,例えば児童館を中心に実施されている 学童クラブ事業の利用料金の見直し,市民負担が1億円以上上がるという議案も提案されています。その説明を聞いて驚いたのは,約25億円掛かっている事業のやり方やコストの見直しはこれからですとのこと。しかも,学区によって提供されるサービス形態が異なるため,利用料に大きく差がある実態もそのまま。検討 はこれからですとのことです。ちなみに大阪市では,学童クラブに相当する事業,全ての小学校の校内で実施していて,市民負担はゼロ,無料です。市長,一体どのような行財政改革の指示を職員に出しているので すか。安直に市民負担有りきになっているのではないですか。一方で,役所内部の改革の内容やコスト削減 はどうなっているのでしょうか。全く検討結果が聞こえてきません。いつ公表されるのですか。この場でその状況,スケジュールを答えてください。さもないと,京都市民増税計画とレッテルを貼られますよ。役所縦割りでばらばらと市民負担増を先に出してくるのではなく,納税者である市民の立場を中心に置いた議論,市民負担を求めるなら自らが大胆に発想転換して市民負担増を抑える,また,サービスを向上させる,その姿勢こそが市民の御理解を得るために必要ではないですか。順番が逆ではないですか。市長の改革への姿勢, 今の全体の検討状況,お答えください。 3番目に,公園の運営,活用について3点質問します。 まず,松ヶ崎の松賀茂公園拡張予定地です。周囲は坪単価100万円を超える住宅地のど真ん中に,いまや 雑木林と化した1,000坪の平らな土地。時価で10億円にはなるでしょう。平成初期まで公園や道路の木々の 苗を育てる京都市の苗ほだったものを閉鎖して20年以上です。もういいかげんに戦前からの計画どおりに公 園にして市民に開放するか,貸し出すかなど考えるべきです。市民に開放されるわけでもなく,固定資産税 や地代などの収入にもならず,毎年草刈りの経費は掛かる。しかも,現在の利用方法は建設局の小さな書類 置き場くらいです。私が初当選以来,何度も指摘しています。なぜなら,隣接の今ある松賀茂公園は,松ヶ崎学区の中で小中学生がみんなで集まって遊ぶことができる唯一の児童公園だからです。しかし,狭いため トラブルになりがちで設備も老朽化しています。今後,地元の事情や意向をしっかり踏まえつつ,前向きに 実行に移すべきです。いかがでしょうか。 次に,宝が池公園です。これも戦前から公園にする計画ですが,いまだ全面開園できていません。今回特 に問題視するのは,その京都市が取得した土地の使い方です。妙法の「法」の山の北側,ちょうど宝ヶ池トンネルの西側。ここは,長年にわたり,建設局がごみ捨て場に使っています。(パネルを示す)道路で廃棄されたごみや作業で出た産業廃棄物,また,災害ごみが市民に見えにくいところで野積みになっています。 今回現地調査し,問題ではないかと指摘しましたが,公園予定地であって公園として開園していないから法 的には問題ないということですが,考え方がおかしいのではないでしょうか。宝が池公園周辺の山林については,大学,地元,NPO,それこそ京都市も入って保存再生協議会が手弁当で山の保全活動をされています。そんな中,京都市は自らが取得した山には維持管理費用は使うものの,計画予定地で未取得の山の整備 は民間に任せきり,さらに,取得した山を産廃置き場にも使っている。山を大事に再生に尽力されている地元に,それで理解が得られるのでしょうか。産業廃棄物を処分し,公園として開放すべきです。それこそ, 宝が池公園の利活用を推進しているのですから,ここを例えば臭いや騒音で近隣トラブルになるバーベキューのための有料施設などに活用することで,課題解決にもつなげるべきではないですか。 さらに,未取得の土地についても再三指摘していますがほったらかしの状態はどうかと思います。地元の意向をしっかり踏まえながら,公園の今後を改めて検討し,購入すべき土地は購入し,例えば事実上宅地化されている場所については,公園計画の線引きの見直しも行うなど,これも前向きに実行に移すべきと考え ますが,お答えください。 公園活用の最後に,スケートボードについて質問します。オリンピックで日本の若者が金メダルを取るなどの活躍が注目を集めました。京都市の公園でスケートボードが自由にできるのは,南区にある火打形公園のみですが,昨年来,コロナ禍でスケートボードが人気となり,市内各所で公園でのスケートボードが騒音などで問題になっています。しかし,やる場所がないのに青少年を追い出すだけでは解決にならないと考え ます。他都市では,専用施設の建設はもちろん,公園やスポーツ施設の駐車場などを簡易に区切って専用場所にするなどの工夫もし,対策に乗り出しています。私は若者,スケートボードショップ,また京都市スケ ートボード協会様に実情を伺い,京都市にその声を届け,提言してまいりました。その後,京都市でも京都市スケートボード協会様と意見交換を行っているとのことですが,具体的な対策,特に京都市の北側での場所の確保を求めます。いかがでしょうか。また,火打形公園も表面が傷んで安全面で心配のお声が寄せられています。青少年が気持ちよく練習できるように適切な補修も併せて求めます。いかがでしょうか。 最後に,危機的財政状況の中,寺社へも協力を求めることを要望いたします。去る予算市会で,私も活用 をすべきと指摘していたふるさと納税の電子感謝券が京都市で導入されたことは評価します。これは,他の自治体の居住者がスマホとクレジットカードで簡単に京都市に寄付ができ,1万円寄付すれば3,000円のポイントがもらえ,京都市内の加盟店や京都市の施設ですぐに使える仕組みです。少ない観光客でも直接的な収入増に直結するため,コロナ禍の状況にも適しています。全国から多くの方がお越しになる寺社へも電子感謝券への参加を呼び掛けてはと予算委員会で提案していましたが,まだ参加されていないようです。古都税のように課税ではないため,京都市にとっても寺社にとっても利用者にとっても負担が増えるものではあり ません。直接的に導入は無理でも,観光協会などを経由した形,例えば電子感謝券で手に入る共通拝観券などを企画してはどうでしょう。方法はともあれ,危機的な財政の中,寺社へ市長から協力をお願いすることを強く要望いたします。 以上で私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。

市長(門川大作)宇佐美賢一議員の御質問にお答えいたします。 財政状況の公表についてであります。本市では,ぜい弱な税収構造が続く中においても,本市独自の施策により福祉,医療,教育,子育て支援等の充実を図り,市民生活の向上等に取り組んでまいりました。その 一方で,市長就任以降の13年間で649億円の事業の見直し,職員数3,500人,年間人件費281億円を削減する など行政改革に間断なく取り組み,高齢化等に伴い増加する社会福祉予算に充て,確保してまいりました。 しかし,三位一体改革以降,地方交付税が大幅に削減されるなどがありまして,現行の市民サービス水準と市民負担の維持に重きを置いた結果,収支の不均衡,特別の財源対策で負担する状況が平成14年度から続い ていることにつきましては真摯に受け止めます。今後,行財政改革計画に基づき改革を進め,持続可能な財政確立への道筋を確かなものにすることで,市民の皆様への責任を果たしてまいります。また,本市の財政状況の実態につきましては,特別の財源対策の実態もしっかりと説明したうえで,それを行ったうえでの予算決算であることも含めて,これまでからあらゆる場を通じて発信してまいりました。しかし,毎年の決算においては,他の多くの自治体と同様,地方財政健全化法上の実質収支を発表してきましたが,本市の実態 が市民に分かりにくい状態であったことも事実でございます。このため,昨年度徹底した市民公開の下で議 論した持続可能な行財政審議会の答申も踏まえまして,令和2年度決算から市民しんぶん等を通じてより分 かりやすい発信に努めております。なお,御質問の臨時財政対策債の償還に係る交付税措置額と実際の公債 償還基金への積立額との差につきましては,交付税算定において国が使用する積立てのルールと本市のルー ルの違いによって生じるものであり,他の自治体においても例がございます。しかし,本市におきましては, 平成28年度から解消しており,今後この差については縮小してまいります。これまでの実質的な収支不足額 の状況も含めまして,今後一層より分かりやすく情報発信し,丁寧な説明に努めてまいります。以下,副市長及び関係理事者が御答弁申し上げます。

副市長(鈴木章一郎)私から公園の利活用についてでございます。初めに,松賀茂公園予定地については, 昭和18年から平成9年まで樹木や花きの育成や展示を行うとともに,造園や園芸の相談を受け付ける場所として活用しておりました。昭和36年に西側を松賀茂公園として整備し,一定規模の面積を開園したことから, 公園が不足しているその他の地域の整備を優先してまいりました。昨日も御答弁申し上げましたが,今後は,未開園部分の売却も視野に,その在り方を検討してまいります。 次に,宝が池公園についてでございます。宝が池公園の予定地の一部につきましては,災害時に発生する 土砂や樹木,また,道路や公園の日常の維持管理の中で出る拾得物等を一時的に置くために使用しておりますが,本市では今年度から公園の新たな利活用を民間事業者等との協働の下で進めており,宝が池公園の御 指摘の場所についても,候補地の一つとして活用に向けた検討を進めているところです。なお,未取得の公園予定地につきましては,今後の社会情勢の変化を注視し,必要に応じて検討してまいります。 最後に,スケートボードについてでございます。オリンピックを契機に改めて市民の関心が高まっていることから,スケートボード練習場所としての試行的運用をはじめ,公園の利活用について検討してまいりま す。また,火打形公園につきましては,地域の方々の御理解,御協力の下,平成16年に開園して以降,必要に応じて補修しており,引き続き適切な維持管理に努めてまいります。以上でございます。

監察監(川端昌和)市長等の期末手当及び退職手当についてでございます。議員,市長の期末手当につい ては,市民ニーズがますます高度化,複雑化する中にあって,重責を担う職としてふさわしい水準であるよう,国との均衡等を踏まえ適切に改定しております。一方で,市長の令和2年6月の期末手当につきましては,新型コロナウイルス感染症における財源確保のため,カット率を10パーセント上乗せするとともに,令和3 年度からの3年間は危機的な財政状況を踏まえ,給与及び期末手当のカット率を20パーセントから30パーセ ントに引き上げたところでございます。市長の退職手当につきましては,地方自治法及び本市条例に基づき 支給している一般的な制度であり,市長退任時等に,それまでの任期に応じた手当額が支給されるものであります。また,その水準につきましても,市長の職責や民間企業における支給状況,他都市との均衡等を考慮して適切に設定しており,これまでから平成25年に約13パーセント,平成30年に更に4パーセントの引下げを行っております。以上でございます。

財政担当局長(功刀岳秀)改革内容の検討状況についてでございます。行財政改革計画に基づく改革の推進に当たっては,まず徹底した庁内改革を進めることとしております。具体的には,給与カット等による50億円の捻出,業務の効率化,委託化による670人の減員,時間外勤務の縮減などにより,令和7年度までに総額215億円の財源を捻出するほか,区役所・支所等でのキャッシュレス決済の導入,書かない窓口の取組など行政事務のデジタル化,まち美化事務所などの組織の再編,統合,行政計画の在り方検討,庁内の意思決定の効率化など,行政内部の改革を強力に進めてまいります。そのうえで,あらゆる施策,資産を再点検し,今の子供たちに将来過度な負担を負わせないよう,各種施策が持続可能なものとなるよう再構築してまいります。これにより生み出された財源は,市民生活のセーフティネット機能の維持,強化に再配分していくこととしており,計画に掲げる改革が市民負担有りきのものになっているということはありません。現在,行財政改革計画に基づく改革について,令和4年度予算編成に向けた具体化の検討を重ねているところであり,改革の方向性が定まったものからお示ししてまいります。引き続き,市民目線に立った改革の検討を進める とともに,見直しの内容につきましては,市民の皆様に御理解を得られるよう丁寧な説明を行ってまいります。以上でございます。