令和3年9月市会決算特別委員会市長総括質疑:久保田正紀

2022年7月8日  
    ◆委員(久保田正紀)

 
 

    それでは,よろしくお願いをいたします。
     質問に先立ちまして,この度の新型コロナウイルス感染症においてお亡くなりになられた方々に心から哀悼の意を表するとともに,今なお治療中の方,後遺症に苦しまれている方々の一日も早い御回復を祈念いたします。また,これまでも懸命に御対応いただいている医療従事者の方々,さらには,新型コロナウイルス感染症への対応を行っていただいている全ての皆様に心より感謝を申し上げ,質問に入らせていただきたいと思います。
     令和2年度の決算ですが,私は第1分科会に所属させていただいておりましたので,今日はその範囲から少し質問をさせていただきたいと思います。
     まず,私からは,今日の他の委員からも質疑もありましたが,広報の在り方についてまず質問させていただきたいなという風に思います。
     総合企画局の中で,“伝わる”“伝え合う”広報・広聴の推進についてというところがありますが,この第1分科会の中でも広報について質疑をさせていただいたところであります。その中でも申し上げさせていただきましたが,例えばPR,パブリックリレーションズのゴールについて,最終的なゴールは京都市のファンづくりであるという風に思っております。そのために,メディア報道などを通じて評判や世論の形成をどのようにつなげていくか,その点がとても大切なことであるという風に思っております。
     そこにつなげていく情報発信のツールの一つに本市のLINEアカウントがあるかと思うんですが,これまで我が会派もLINEアカウントの活用について提言をさせていただきましたが,例えば新型コロナウイルス感染症に対してのワクチン接種の接種券にLINEアカウントのQRコードを記載する登録者の増加策についても提言をさせていただきました。実際に実施いただいた結果,それ以前の4万人程度の登録者から,現在は18万を超す約4.5倍の登録者の数になっておりまして,大きな要因の一つになったんではないかなという風に感じております。
     登録者の増加によって情報が届く先は広がりましたが,例えば市内での活用について少しお伺いもしたいんですけれども,各行政区ごとの情報発信に活用する,また,災害情報の発信についてもそうです。例えば,あと,子育て世代には子育ての情報,また,市民ごとに関心のある情報も違ってくるんじゃないかなという風にも思っております。必要な情報,それが必要な人にしっかり届くように活用していくべきであるかという風にも思っております。
     これまでも,発信主義ではなくて到達主義という風にもおっしゃってこられました。他の委員からも,このコロナ禍において市長の顔が見えない,そのように市民からも言われるということもありましたし,私自身もそのようなことを度々言われることもありましたが,これまで私自身も,伝えるではなく伝わることが大切だと都度都度,事あるごとに私自身も言ってまいりました。市民理解を得るための伝わる広報,これをしっかりと変えていく必要があるかと思います。そのためにも本市として持っている情報発信のツールの活用について更なる工夫が必要だと思いますし,市長の顔がしっかりと見える本市になるべきではないかなという風にも思っております。
     市長としてのベストな広報の在り方を,これまでの点を踏まえてどのようにお考えなのかをお伺いできればと思いますが,いかがでしょうか。
    ◎副市長(岡田憲和)

 

     市政に関する様々な情報を市民の皆様に的確にスピーディにお届けすると,御理解いただくと,それが市民の普段の皆さんの生活を支える必要な情報を御提供することになりますし,また,京都市に対する愛着,理解も深めていただけるという風に思っています。
     伝える力と申しましたけれども,到達主義の広報,これはある意味,古くて新しい課題,あるいは永遠の課題なのかもしれません。私はこういう風に今考えています。こういった様々な広報,必要とされる情報も皆さん違う。それから,緊急事態のときにスピーディに届けるのか,平時なのか,様々なことがあるんですけれども,まず,発信するのは誰に対して発信するのか,それは,どういう情報内容を発信するのか,これが一つであります。そして,もう一つは発信するタイミング。すぐにやるべきなのか,一分一秒を争うのか,少し時間があるのか。この発信するタイミング。そして,使用する広報のツールですね。これは,今は様々,LINEもあればフェイスブックまで,どんどん以前と,テレビ,新聞,市民しんぶんという時代とは大きく変わっていて,皆さんも使われているツールが様々あると思います。それの適切な選択。そして,それを意識したうえで,発信した後は,それが狙いどおりにその方に届いているのかどうかという確認ですね。そして,もし届いていなければ更に工夫をすると。
     ややもすると,たくさんの毎日,京都市政に関する情報発信,広報がありますから,余りの数の多さに,前回もこうやった,今回もこれでいこうという風に流れてしまう傾向がなきにしもあらずかと思っています。ですから,改めて,今回のこの新型コロナの関係で,私どもも広報の大切さ,広報の難しさを痛感いたしておりますので,今私が申し上げたことをやはり広報する度に確認して,この今自分が作っている資料は誰にいつ届けるべき広報の資料なのかということをしっかりと捉えた広報ということが必要であろうと思っております。
    ◆委員(久保田正紀)

 

     ありがとうございます。
     今,様々,誰に対してどういった内容をどのタイミングで,様々観点はあるかと思います。本当,この中でもやはりしっかりと届いているのか,そこをしっかり確認していく,そういうことも,大切だと思います。このタイミングで発信したことがしっかりと届いていたのか,そういうところを,しっかりとPDCAを回しながら,次はどのタイミングでどういう風に発信をしていったらいいのか,そういう風にもつながっていくと思いますので,そういう風に,ただただ発信をして終わりという形ではなくて,実際にそれをチェックしながら改善をしていく,そういうような市政運営を心掛けていっていただきたいという風に思いますので,その点,要望させていただきまして,次の質問にさせていただきたいと思います。
     次に,環境政策局において重点的に取り組んでこられた地球温暖化対策について少し質問させていただきたいと思います。
     この地球温暖化対策の条例の推進と,それに関することについても質問させていただきたいと思いますが,私はこれまで様々な質疑の中で,2050年の二酸化炭素の排出量正味ゼロに向けた取組などについても,問題が,目標が厳しいという,去年の,令和2年度予算の総括質疑においても質問をさせていただきまして,市長からは,これまでの延長の取組ではなくて,しっかりと京都の責任,未来への責任,覚悟を持ってやっていくという,そういう答弁も頂いたことを覚えております。
     その中,さきの代表質問において市長より,2030年度で2013年度比46パーセントの排出量の削減を目標にすると明言されておりました。私は,これまでも2030年の目標達成についても相当厳しいハードルでありまして,一年一年の取組というのは極めて大切であるという指摘も続けてきたところでもあります。
     この中,やはりこの目標を達成するために,市内最大のCO2排出事業者である市役所がやっぱり率先垂範してCO2の削減を実行していかなければならない。そのための京都市役所CO2削減率先実行計画案も今正に作られているところであるかと思います。
     この中の案についても,総事業経費について伺ったところ,計算が難しいという趣旨の回答がございました。この本市の財政危機の中にあっても着実に進めていかなければならないこの計画において,全体的なコスト管理ができていないという部分は課題であるんじゃないかなという風にも感じております。その反面,やるべき項目は羅列されている状況でありまして,正に絵に描いた餅にならないのかというところを危惧しているところでもあります。
     本市の取組においても,全職員がこの問題を自分事としてやはり捉えて,全庁一丸となって取り組む必要性というのが正にあるんではないかという風に思っております。市長としての未来への責任と地球温暖化対策についての各種計画の実行について,決意と覚悟を伺えたらと思いますが,いかがでしょうか。
    ◎副市長(岡田憲和)

 

     御案内のように,京都市はCOP3が開催されて,京都議定書が誕生した地であります。そしてまた,私も関わっておりましたけれども,自治体で初めて地球温暖化対策に特化した条例を作った市であります。そうしたこれまでの京都の温暖化に対する歴史と言うんですか,そういったものは,私どもの,私は常に心の中にありますし,それが一つの誇りであり,プライドであり,また,責任感につながっているという風に思っています。
     そうした意味で,今般の2050年のCO2排出量正味ゼロ,これを京都市が全国に先駆けて表明したというのも,正に心の中にそういうものがあればこそできる。そうでなければ,こんなことを最初に言うて大丈夫なんやろうかという心配が先に立つんですけれども,そうした京都に受け継がれている心根がそういったことを表明させたという風に私は思っています。
     そして,当然,ゼロ,そして,2030年の46パーセントの削減は簡単にできることではありませんし,京都市だけでできるものではありませんので,市民の方,事業者の方に御理解いただいて,共に目標,危機感を共有して,行動を共にしていく必要があると思っています。
     そうしたときに,市内の最大の排出事業者である京都市,そして京都市の職員がいかにあるべきかというのは,これは大変重要であります。全職員が,今私が申し上げたような心根を持って,それぞれの職場で,自分が直接携わっている仕事にその思いを織り込めるかと,注ぎ込めるかということが極めて重要でありまして,計画は確かに大事で,今回市役所の率先計画を作りますけれども,それはあくまでも一つの計画であり,目標でありますから,それをそれぞれの職員が自分の職場で自分のこととして,知識として,計画を読みましたとか,知っているとかということではなくて,自分の思いをそこに込めるということが必要になると思います。
     そうした意味で,我々はこれから心を引き締めて,そういった職員が一人でも増えるように,そういった所属が増えるように,これは市長をトップとした推進本部会議もございますので,もう一度,形に流されず,本音でそういったことを実行するという心を養いたいという風に思います。
    ◆委員(久保田正紀)

 

     ありがとうございます。
     正にこの思いという部分をしっかりと職員の皆様にも伝えていっていただきながら,先ほどの広報でも同じですが,やはりしっかりと伝わっていく。そこにはやはり自分事という言葉も今おっしゃっていただきましたが,やはり職員自らも自分事として捉えていただき,そして,全庁一丸となって取り組んでいくことが大切だと思います。そのうえで,市民,事業者に対してしっかりと発信をしていく,この地球温暖化の課題に対してしっかりと本市一丸となって取り組んでいく,それがこの京都市の未来につながっていくんではないかと思いますので,その点もしっかりと取り組んでいただければと思います。
     では,次に移らせていただきたいと思います。
     次は,第5次京都市男女共同参画及び真のワーク・ライフ・バランスの推進について少しお伺いをさせていただきたいと思います。
     これまでも働き方の改革の観点から様々質問をさせていただいてきましたが,今年の3月の予算特別委員会の総括質疑であったりとか,本年度の所属させていただいている常任委員会においても質疑を行うなど,色々と質問,提言などをさせてきていただきました。
     その中でも,男性の育児休業の取得の必要性についても色々と指摘をさせていただいたところでもあります。この令和2年度の民間の男性の育休の取得率というのが向上してきましたが,京都市においては目標値を上回る実績があり,そこで,働き方の改革を推進する京都市の取組の事例を私から提案させていただいたところ,京都styleの真のワーク・ライフ・バランス応援WEBで発信をしてきていただいているところであるかと思っています。
     本日は総括の質疑であるという点で,総括的な質問を少しさせていただきたいんですが,国際的には,SDGsの目標の一つとして,ディーセント・ワークの推進が提起されてきております。働き方改革関連法などによって,多様で柔軟な働き方ができる環境整備に向けた取組が進みつつある状況であります。また,社会経済情勢の変化や新型コロナウイルス感染症に伴う働き方や暮らし方など,社会の仕組みや価値観の変化などに対応することが求められてきている状況でもあります。9月末に策定されたこの第5次男女共同参画計画の基本目標の一つに,性別による格差がなく,誰もがあらゆる分野で活躍できる社会の実現を目指すこととしております。
     働き方改革関連法が順次施行され,男性版の産休も今後制度化されていく中,本市としてそのような社会にするために今後5年間でどのように進めていかれるのか,市長のお考え,決意をお伺いできればと思いますが,いかがでしょうか。
    ◎副市長(吉田良比呂)

 

     第5次京都市男女共同参画推進計画等でございますけども,今現在,新型コロナウイルス感染症の拡大によりまして顕在化した課題といたしまして,残念ながら育児等の家庭責任の女性への偏在化,それから,非正規雇用の女性を中心とした女性の不況など,そういったこれから取り組んでいかなければならない課題が顕在化してきたという風には思っているところでございます。また一方で,テレワークなど多様で柔軟な働き方というのも今現在,社会的には進んできているというところでございます。今まさしく,この男女共同参画,また,真のワーク・ライフ・バランス,そういったところをSDGsの理念と共にしっかりと進めていかなければならない時期だという風には思っております。
     そのことから,この第5次京都市男女共同参画計画におきましては,これまでの真のワーク・ライフ・バランスの推進計画を統合しまして,男女共同参画と働き方改革両面で実施をしていきたいという風には思っているとこでございます。
     先ほど委員の方からもございましたけども,男性の育児休業の取得,これにつきましては,例えば民間企業の場合ですと,平成29年度が3.0パーセントであったものが,令和2年度では10パーセント,京都市におきましては,平成26年が4.1パーセントであったものが,36.7パーセントという風になっております。これは,いわゆる,私ども,私がこの京都市役所に就職をしたときと比べますとやはり,組織の中でそういった受止めができる,いわゆる個人,また職員一人一人がそういったことの必要性の理解ができている,そういったことだと思っております。ただ,やはり職種においてはまだまだ進めていかなければならないところだと思っております。女性の管理職の登用等についても同様のことかなという風には思っております。
     働き方改革関連法案におきます時間外の労働の上限規制ですとか年次休暇取得の義務化,また,男性版の産休の創設等もされていく,そういったことを契機といたしまして,一層男性の家庭への参画ですとか,真のワーク・ライフ・バランスの推進をしていかなければならないと思っております。
     推進につきましては,男女共同参画推進計画の中にも掲げております計画の推進体制というのがございます。いわゆる京都市の体制,全庁的な体制に加えまして,労働局等も合わせましたオール京都で進めていく体制を掲げております。そういったところでしっかりと進めてまいりたいという風に思っております。
    ◆委員(久保田正紀)

 
 

    ありがとうございます。
     正にこの京都市役所自らが働きやすい環境,そしてワーク・ライフ・バランスがしっかりと推進されている状況をより進めていくことによって,この財政危機で本当にちょっと京都市は大丈夫かと言って,本当にいい人材が京都市に入ってこないじゃないかというような,そういうような質疑なども少しありましたけれども,この京都市役所,この京都市で働くことがやっぱり一番いいんだと思ってもらえるような,そういう環境整備というのも,良い人材を確保するための手段の一つでもあるという風にも考えておりますので,しっかりと進めていただきまして,そして,民間に波及をしていく,そういうことも進めていっていただきたいなと思いますので,よろしくお願いいたします。
     最後,少しちょっと時間がありませんので,少し要望になる部分もあるかと思いますが,この財政情報の公開について少し最後,質問させていただきたいと思います。
     これまで特別の財源対策をした後の決算額を公表されてきて,特別の財源対策を行わない収支として172億円の赤字を初めて公表するに至りました。この点は評価できる点だという風にも思っております。
     他の委員の質疑でもありましたが,財政運営に当たっては,情報公開の共有をしっかりと進めて,私も第1分科会の中でも少し要望もさせていただきましたが,市民を置き去りにせず,しっかりと理解をしていただく,そういうような分かりやすい伝え方の努力をしていかなければならないという風にも思っております。
     今正に財政危機,財政危機と新聞,メディアで色々と言葉の活字だけが伝わっていく中で,本当に京都市は大丈夫なのかという不安だけが募っていくということはあってはならないなという風に思っています。ですので,正しい情報をしっかりと伝えて,正しく理解をしてもらうということは必要なことだなという風に思っています。
     その中で,やはり子育て,福祉予算の見直しなどについても,やはり色々と聞かれることもありますが,やはりそういう部分の子育ての教育関連についても,家庭の財布は一つであるにもかかわらず,各局からばらばらに見直しについての周知・広報があったりとかすると,結果的に家庭一つについて幾ら負担増になるのかというのが分かりにくいという風にちょっと不安になる家庭もあるんじゃないかなというところも感じております。ですので,そういう部分の,やはり市民目線,市民に寄り添った,そういう伝え方,伝わり方という部分をしっかり考えていただくというところは1点ちょっと要望しておきたいなという風に思います。
     また,行財政改革についても,できるとこから進めていくというお話もありますが,やはり大切な観点,市民の理解という部分は,先ほど申しましたとおり,その点をしっかりと進めていっていただきまして,正しい情報を包み隠すことなく市民に開示していただき,ゼロから再出発するような意識を,全職員が自分事として捉えて,当事者意識を持って職務に当たっていただく,そういう職場醸成を図っていっていただきたいという風に思っております。まだまだ全てにおいて市民理解が進んでいるような状況にあるとは私自身も思っておりませんし,全ての情報を市民に正しく理解していただく努力をしていただきたいと思います。
     私たちは過去と未来をつなぐ大切な役割という部分を担っていると思いますし,過去については検証して,しっかり反省すべき点は反省をしていく中で,未来を見据えて今行動していっていただく,この今の積み重ねが未来へとつながっていくというところをしっかりと考えていっていただきたいなという風に思っております。
     京都市の未来に責任と覚悟を持って改革に取り組んでいただきたいという風に思っていただきますが,市民に寄り添って理解をしてもらえるように努めていただく財政情報の公開について,市長の見解を最後,お伺いさせていただきまして終わらせていただきたいと思いますが,いかがでしょうか。
    副市長(鈴木章一郎)

 
 

    財政運営に関わる数値やデータでございますけれども,これまで基本的にはオープンにするということ,お示しするということで心掛けてきたわけなんですけども,一方で,この示し方がどうだったのかというのがこの間問われているところかと思ってございます。
     さきの2月市会を含め,あるいはまた,審議会からもそういった御指摘を頂いておりますので,到達主義の情報発信について徹底をしてまいります。